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2016年9月12日 (月)

◆TAB/TELEFUNKEN V372D 顛末記◆

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TAB/TELEFUNKEN V372D 顛末記
暑い夏が終わり?、、、一区切りついた。
5/30記事のV372Dは、あれでは済まなかった。
何回かのテストでは問題なかったのだが、
持ち主の手に渡った途端、駄々を捏ねたのだ(持ち主のせいではありません)
当初からOKだったBchが不調になったのだ。
火を入れ、暫くすると初段のパワートランジスタ周りがかなり熱くなる。
うーむ、、、暴走してる。
何処かの国の政権みたいに。
グランドファンクですね。
トランジスタの熱暴走は無限ループに突入するとエライことになる
組み上げた時点ではAch不調、Bch OKでAchリペア後のテストでも、
問題なかったBchだが。
このアンプモジュールは70年代製オールド。
古い機材はハイリスク、コンディションの良い状態から一転することも。
電解コンデンサ容量抜け、フイルムやタンタルコンの完全ショート、レアショート、
勿論これはトランジスタやダイオード、抵抗でも生じる。ハンダ個所の浮きや配線材の断線も。
抵抗値のシフトによる回路バランスの変化、最悪の場合は高価なトランスの、
レアショートも起きる。
ヴィンテージ機材は、テストしてみないことには実際のコンディションは判らない。
なので、出来れば同じものを必要数の倍は手に入れるのがベスト。
差し替え出来るし、部品取りに使うため(プロなら常識)
私もAMPEXのMM1200-24trマルチを2台持っていた(2台で重さ500キロ)
アンプカードを差し替えたり、部品取りに使っていた。
さて、話を戻すと、 
この372は前記事にあるように全てのアルミ電解と幾つかのタンタルはリキャップし、
Achの小電力トランジスタを数個交換⇒テストOK だったが、
とりあえず、図面を観つつ 暴走トランジスタを確認する。
初段パワトラ2発と直前のトランジスタ1発だ。
バイアスやフィードバックに関わる抵抗を測定する、といっても、
基板から外さないと正しい測定は出来ない(回り込みがあるので)
合わせ基板のコンパクトモジュールゆえ、集積度が高く、両chは非対称パターン。
動作させながらの必要箇所での電圧測定などは、1uにラッキング、ワイヤリングしているため、
至難の業だ。
半固定抵抗の周りも固定抵抗が密着して立ち並び調整不可能!
まあ、焦らないで行こう。
最近の機材のように基板上に定数等の情報は記されてないので、
密集する部品に強い光を当て、カラーコードを読む。
褪色や剥げかかり、判別が付き難いものも。。
嫌になりかけるのを奮起し、密林に光を当てる。
暴走トランジスタのバイアス抵抗のうち5本がかなりシフト⇒交換
これで様子を見るつもりだったが、
一旦、モジュールを筐体に戻すと、また外すには手間が掛かるので
かなりの時間を費やし、初段の抵抗を一つずつ外し、測定することに(後顧に憂いを残すことなく)
結局、問題の出るようなシフトをしている抵抗は5本だけだったが
同じ5本線の高精度抵抗でもシフトの度合いが異なるということ。
ヴィンテージ機器は、線材を含め全てのパーツが経年変化している。
まだ使用に耐えるコンディションなら、いい感じでエージングされたとなるが、
経年劣化を来しているパーツや、その時はOKでも程なく劣化パーツとなる、
予備軍が混在している。
ヴィンテージ機器のリペアや改造に於いて大事なのは、
どこまでオリジナルの状態、サウンドを生かすのか。
今回の372Dは2chアンプ、
ステレオ使用を考えれば両chなるべく近い音質となるのが好ましい。
ヴィンテージでは先ず、アルミ電解をリキャップする(必須)
ここまでで、作動しない場合、
他のコンデンサやトランジスタ、抵抗、ダイオード、線材、ハンダ個所劣化等を、
探ることになるが、パーツを1個ずつ外してテストする必要があり、
膨大な手間が掛かる(つまり、お金も掛かる)
幸い、Bchの調整はそれほど多くの予算を必要としなかったが、
それでもだいぶ時間が掛かった。
不安定要素は抱えているものの、今度はダダを捏ねないといいのだが。。
◆海外のwebを見ても同じことをしているのが判る。
オリジナルのサウンドを大切にするのは当たり前だが、
それはコンディションの良い機器の場合で、
ある程度リペアしても音が出ない、安定しない等、状態の悪い機器は、
トランスやPOT、SW以外の全てのパーツを交換する。
他のコンデンサ、タンタルやフイルム、トランジスタ、抵抗等も容量抜け、ショート、
レアショートの可能性から全取っ替えがベスト。
(やはり膨大な手間が必要なのでポツポツやるのです)
コレクターではないのだから飾っておいても仕方がない。
使ってこそなのだから。
◆372に関しては、
製作中の他の機器と時間の折り合いを付けながら進めた。
もう一台、マスタリング用のラインアンプが完成したので、後程。
そして、フラッグシップモデルとなるDELTAの特注機器も含め、
製作に集中します。
9/17は久しぶりのライブ録音を楽しんで来たいと思っています。

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