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2007年12月17日 (月)

「録音道場  初心者編」トラブル解決力をつけよう! ①はじめに

Oldline_rogo_2007211 ■今年から始めた録音道場もすでに五回を終えました。プロスタジオを使っての実践は、コンソールに初めて触る「宅録派」の方たちにも好評でした。おそらくPC画面とマウスを使っての作業とは違い、自分の体を使ってフェーダーを上げ下げするミキシングの回やコンプやEQといったアウトボードを操作する回では、五感を使う面白さ、そして確かな充実感を味わって頂けたからでしょう。■始めは手探りの部分もありましたが、年末のこの忙しい時点でひとつの方向性が見えてしまったので、来年からはこのアナログ道場とスタジオ実践とを並行して展開していきたいと思います。内容については基本的に初心者向きですが、もちろん初心に戻りたい方も大歓迎!現場でよくあるトラブル(人間関係は除く)の解決方法を、実際に例を挙げながらご紹介していきます。この「トラブル解決力」こそ、エンジニアの力量のひとつ。■今後は実践道場と関連したものから、この場所だけの内容などを予定しています。どうぞお楽しみに。

■まず、この講座を始める前に知人のPA(音響エンジニア)が話していた印象的なエピソードをひとつ。

■PAや録音を行うには、当たり前ですが大なり小なりシステムが必要です。例えばどんな機器が思い浮かぶでしょうか?電源、卓、マイクロフォン、各種ケーブル、パワーアンプ、コンプやリバーブ、EQといったアウトボードの周辺機器、スピーカーシステム、パソコン、インターフェース・・・ざっと思い浮かべただけでもけっこうありますね。現場で音を出すというのは、これらの機器がすべて正常に動き、それを正しく使えていた時だけです。まずそのことを頭に入れておいてください。■さて、話を戻します。そのエピソードとは、ベテランPAエンジニアがある現場にマイクプリ(正常に動く)を持って行った時の話。しかし、そのマイクプリをつないだら現場では音が出なかったのです。その時、そばにいた新人PAエンンジニアの発言が以下の通り。

「あっ、このマイクプリ壊れてますね、、、他の機器は大丈夫ですから」

けれども、前述したようにマイクプリは壊れていないのです。さて、音が出ない原因は何だったと思いますか?

原因は、そのマイクプリをつないでいたケーブルの接触不良でした。もちろんトラブルには、さまざまなケースがあるので、これはあくまで「今回の原因は」という話。ここで覚えておいて頂きたいのは、現場にトラブルはつきものそして原因を探る方法はひとつではないということです。もちろん機材の故障が原因ではない場合も多々あります。

■その話をしてくれたPAエンジニアがぼやきました。「最近の新人は、機材をろくにチェックもせず、つないでいるケーブルやコネクタの接触不良等、他の要因を考えることもなく「機材が壊れているから音が出ない」と即断するケースが多い。これはPAや録音の仕事に携わる者として、余りにも浅はかで恥ずかしいことだ」と。もちろん私も同意見です。経験でしか得られないものも多いですが、さっきまで正常に動いていた機器でも現時点ではどうなのか、という疑いの目を持つことは大事なこと。たとえばこの例のように、故障以外の原因を検証する力、そしてその原因を解決していく方法を知っていることがエンジニアには必用です。

■「知識と経験」。経験は場数を踏むしか方法がないので、皆さんに勝手にがんばって頂くこととして、この道場ではよくあるトラブルが起きた時に「知っててよかった!」と思って頂ける知識を、少しでも伝授できればと思っています。どうぞよろしく。

(C)2007 OLD LINE 今井年春  本文の無断転載を禁止します。

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