
特注パワーアンプ(写真下段)、予定より1日早くテスト及びエージングに辿り着き、順調に仕上っている。
このアンプは差動バランス入力ステレオ2系統、RCAアンバラ入力ステレオ1系統。出力はバイワイヤ接続に便利な様にパラアウトにしてある。入力アンプは本体に組み込んだトランス電源で駆動し、Dクラス・パワーモジュールはスイッチング電源の外部電源ユニットで駆動している。
依頼の打合せで、スイッチング電源+デジアンという構成によるサウンドの良し悪し、好みは別として、トランス電源+アナログアンプの持つサウンドを付加出来ないかと考え、ディスクリート構成の差動入力とアンバラ入力基板には1960-Fゲインブロックを載せている。引き続き、長時間通電テストとエージングを。いつもの様に万が一ボイスコイルが昇天しても良いテスト用SPで。
最終的に、RCAアンバラ入力は入力VOL経由→パワーモジュール・ダイレクトと、入力アンプへと切替出来るようにした。
予定通り札幌に着いた機器の最初のレビューを頂いた。
これからエージングが進んでいくと、変わって来る所と変わらない所もあるが、今回のパワーアンプの内部配線には、アレコレ組み合わせず全て非メッキ銅撚線を使っている。
「球プリトランス仕様とパワーアンプ、早速接続しました。直前まで球プリバランス仕様で旧アンプを聴いていましたので、その比較ですがまずは押し出しがあり、一つ一つの音が力強いです。以前のアンプも駆動力はありますが、その質が違う感じで、音の立ち上がりと、それに続く質量に違いを感じます。
解像度もあり、曖昧な感じは無いですね。
デジアン臭さは相当感じさせ無いのでは、と思います。
個人的にデジタルアンプには、否定的で無いのもあるかもしれませんが。
接続した改造ラインアンプと球プリバランス、アンバランスプリをセレクタで瞬時に切り替えが出来、それぞれの音の違いも見事に表現してくれます。
アンバランス入力の入力アンプスルー、アンプモジュール直結ですが、やはりストレートな感じですね。
ただ、前段が今井様のプリですから、悪くは感じません。これはこれでアリかと。
これからも色々試してみます。
球プリトランス仕様ですが、まだまだ変わると思いますが、ふくよかでナイーブ、優しい雰囲気ですね。
繊細で艶やか、前に前にでは無く少し奥手、でも開放的でピュアでもある、魅力的です。
誤解を恐れずに言えば、一般的に真空管の音と言えば、この音が一番想像する音かと思います。
これと比べてDELTA BOX TUBEはピュアでストレートですし、球プリバランス仕様はカッチリとしたバランスが取れた音です。
見事に球プリはそれぞれの特徴があり、甲乙付けられません、とても面白いです。
パワーまで今井様のアンプで統一出来ましたので、これからも様々な組み合わせで楽しんでいきます。
ゲインブロックの組み合わせも含めるとやることが多くて困りますね(笑)」
H.N様 ありがとうございました。
続レビュー、
パワーですが、段々とこなれてきました。
固さやぎこちなさは無くなり、しなやかで違和感も無く、ずっと今までそこに有ったかのように自然と馴染んでいます。(前のパワーの音を忘れつつあります(笑))
当初は実際に音が出るまで、正直少しではありますが不安がありました。
ラインアンプはそれがありませんでしたが、パワーはデジタルモジュールで、音色やフィーリングが合うのかと。
杞憂でしたね。
また、入力アンプは効果絶大で、バランス入力は必然でしたが、アンバランスアンプも入れて良かったです。
時々デジタルモジュール直結をしますが、当初よりも有無の差が大きくなっています。
前段に今井様のラインアンプを入れているとはいえ、こんなに差が出る?と。
極端に言いますと、直結の場合平坦で素っ気なくなります。無機質でエモーショナルな部分が少ないですし。
個人的には変な癖があるよりも良いですが。
入力ラインアンプを通すと起伏が出てきて温かみ、張りや粘り、ため感、等の空気感が出てきます。
音の肉に温かい血が通って、生きている音になると言ったら良いでしょうか。
知らなければこれがデジアンだと気付けるでしょうか…
ゲインブロックもFというのが良いのでしょう。
生き生きしますので。その他のバランスといった面でも。
勿論他のゲインブロックでも効果はあると思いますが。
アナログアンプで良い物はありますが、大きくて重いのはもう避けたいと思っていましたので、パワーをお願いして良かったです



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